九州大学医学部医学科では、1-4年次にかけて「系統医学」「総合医学」「社会医学」「国際医学」の専攻教育科目を学びます。5-6年次では、九州大学病院をはじめとする国内外の医療施設で臨床実習を行います。

 

医師には、患者の自律と公正な処遇を保障するため、良心に従い患者の利益を最優先に考えることが求められます。また、研究においては被験者の福利が科学的および社会的利益よりも優先されなければなりません。本学科では、医療系統合教育科目と臨床薬理学の授業を通じて、臨床倫理や研究倫理について学びます。

 

さらに、病気の原因を解明し新しい治療法を開発するためには基礎医学研究が不可欠です。臨床医であっても基礎医学研究を経験するか、少なくとも十分な理解が必要です。本学科では、早期に基礎医学研究の機会を提供し、臨床実習の中で臨床研究や基礎医学に触れる機会も提供しており、臨床医だけでなく医学研究者の育成も行っています。

 健康は個人の幸福だけでなく、社会全体の発展にも欠かせない基盤です。現代社会では、環境問題や急速に変化するライフスタイル、ストレスなどが身体的・精神的健康に大きな影響を及ぼしています。保健学はこれらの問題に対処し、より良い未来を築くための重要な学問であり、病気の発見から予防、健康増進、リハビリテーションに至るまで幅広い分野をカバーしています。

 

 九州大学医学部保健学科では、科学的根拠に基づいた最新の知識と技術を提供し、看護師、保健師、診療放射線技師、臨床検査技師、および助産師の育成を行っています。優れた医療人として活躍するためには、高度な知識や技能だけでなく、豊かな人間性や教養、他分野の人々と協力して問題を解決する能力が必要です。さらに、新たな問題に直面したときに解決に向けた研究マインドも重要です。

 

 本学科では、人々の健康を支える専門家として成長できるよう多方面から支援し、保健学の将来を担う優れた医療人の育成を目指しています。

 九州大学の学部教育は、「基幹教育」と「専攻教育」の二つから成り立っています。大学入学時に行う「基幹教育」は、基本的知識の習得を基盤としつつ、自ら問いを立て、新たな知識を創造・発見・解決するための学び方や考え方を身につけることを目的としています。高年次の「基幹教育」は「専攻教育」と強く結びついており、自ら問いを立て、考え、教養をより広げ、深めるための教育です。

 

 生命科学科では、「系統生命科学」「総合生命科学」「医療生命科学」の専攻教育を行います。生命科学科の専攻教育では、先進分野の専門知識や情報処理に関する高度な教育を提供し、人間を対象とした次世代の生命医科学領域の研究を担う新しいタイプの研究者を育成します。また、生命科学関連分野において人間科学という幅広い視点を有する人材を積極的に輩出することを目指しています。


学部生の声

(医学部医学科2年)

「臨床面でも研究面でも素晴らしい実績を持つ九州大学なら将来の選択肢も増えると思い、進学しました。伊都キャンパスで一年間基幹教育科目を学んだ後、現在は病院キャンパスで専攻科目を学んでいます。3年次に研究室配属がカリキュラムに組み込まれていることや、希望者は4年生修了時に博士課程に飛び級し、博士号取得後に5年生に復学できるシステムがあることが特徴的です。」

(医学部医学科2年)

「スポーツ整形外科に興味があったので医学科を志望しました!医学科は1年生は伊都キャンパスで基幹教育を学び、2年生から馬出キャンパスで専門的に医学を学びます。研究分野も強く、臨床医も研究医もどちらも目指すことができます。医歯薬系サークルも多く、ほとんどの学生がサークルに所属しています。学業以外にも様々なことを楽しめる学科です。」

(医学部保健学科2年)

「最先端の設備の整った九州大学病院での実習に惹かれて、進学しました。現在は、病院キャンパスで専攻科目の講義や実習に取り組んでいます。

保健学科の専攻は看護学、検査技術科学、放射線技術科学の3つに分かれています。ぞれぞれ専門性が高いと思われがちですが、他専攻に関する講義が充実していることも保健学科の魅力の1つで、病院で行われている「医療」そのものへの理解を深めることができます。」

(医学部生命科学科1年)

「人の精神と脳神経の発達過程との関わりについて思う存分研究したかったので、この学科を選びました!九大の生命科学科は、臨床の勉強を免除されながら医学について学べる貴重な学科です(同条件の学科は九大を含め、日本で三つ)。医師免許取得に必要な勉強がない分、早期から研究にとりかかれるのが魅力でした。また、医学は分類上は理系ですが、心理学や社会学などの文系科目にも通ずる所があります。文理を問わず、ただひたすらに「人間」への興味を追究したい方におすすめです。」


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